- いも
- I
いも贈り物の表書きに書く平仮名の文字。 熨斗鮑(ノシアワビ)の形に模したもので, 主に女性が用いる。IIいも【妹】(1)男性から見て, 同腹の女のきょうだいをいう語。 年上にも年下にもいう。⇔ 兄「言問はぬ木すら~と兄(セ)ありといふをただ独り子にあるが苦しさ/万葉 1007」(2)男性が自分の恋人や妻をいう語。⇔ 兄「旅にあれど夜は火灯し居る我(ワレ)を闇にや~が恋ひつつあるらむ/万葉 3669」(3)一般に, 女性を親しんで呼ぶ称。 女性からもいう。⇔ 兄「風高く辺には吹けども~がため袖さへぬれて刈れる玉藻そ/万葉 782」IIIいも【痘痕・痘瘡・痘】〔「いもがさ」の略〕痘瘡(トウソウ)。 また, そのあと。IV
「~・はしか軽々(カロガロ)と/仮名草子・浮世物語」
いも【芋・薯・藷】(1)植物の根や地下茎が養分を蓄えて肥大したもの。 食用となるサトイモ・ジャガイモ・ヤマノイモ・サツマイモなどをさす。 園芸用の球根をいうこともある。 ﹝季﹞秋。 《ぐいと引抜く~の出来のよし/松本長》(2)取り立てて言うほどのことはない物や人をあざけっていう語。「~侍」
~の煮えたも御存じない世間の事情に疎いことをあざけっていう言葉。~を洗うよう狭い所で大勢の人がひしめき合っているさま。 芋の子を洗うよう。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.